『新 窓をあけて九州』人生に彩りを~心に寄り添うターバン~

おしゃれを楽しむ気持ちを、もう一度
みなさん、こんにちは。先日放送されました地元のテレビ番組「窓をあけて九州」では、番組を通じてエミーキャップをたくさんの方にご覧いただき、心より感謝申し上げます。放送後には、本当にたくさんの方からお問い合わせやご注文、激励のお言葉やメッセージをいただき、嬉しい気持ちでいっぱいです。
この場を借りて、改めて御礼申し上げます。
番組では、エミーキャップが製作される場所、そしてそれを手にしてくださるみなさまとの温かい繋がりを伝えていただきました。
今日は、改めてエミーキャップに込めた私の想いを、このブログを通して皆さまにお伝えできればと思っています。
「おしゃれを楽しみたい」から生まれたターバン
きっかけは、小さな願いから。
もともと、おしゃれが大好きで始めたセレクトショップがインポートファッションNiCOです。そこで、おしゃれのために作ってみたターバンが、思いがけずたくさんの方に手に取っていただけるようになりました。
私はお洒落アイテムとして販売していた、エミーキャップですが、抗がん剤治療などで髪の毛が抜けてしまい、ヘアロスで困ってる人たちからも興味を持っていただきました。
そっと寄り添う、病院の片隅で
「少しでも笑顔になってほしい」その一心で
宮崎市の乳がん専門病院の一角にもエミーキャップを置いていただいて、もうすぐ1年になります。
患者様が「つけた瞬間、顔が明るくなるから嬉しい」と話してくださるのを聞くと、本当に胸がいっぱいになります。治療中でもおしゃれを楽しみたい、その気持ちを私もすごく大切にしたいと思っています。



同じ経験をしたからこそ、分かり合える気持ち
「私も支えられた」共感の輪
今回、取材をしてくださったMRTアナウンサーの古屋敷沙耶さんも、実はエミーキャップの愛用者のお一人。ご自身が子宮体がんで治療をされていた時に、エミーキャップが心の支えになったと話してくださいました。
おしゃれであることはもちろん、「つけていてテンションが上がる」というお言葉が、本当に涙が出るほど嬉しかったです。
外に出る勇気を、もう一度
「繋がり」を生む、温かいアイテム
治療によるヘアロスで、外に出るのが億劫になっていた古屋敷さんが、エミーキャップを通して人と繋がることができたというお話も伺いました。そんな言葉を頂いて私はとても幸せです。
エミーキャップが、その方の「外に自分を連れ出してくれるアイテム」になれたのなら、こんなに嬉しいことはありません。

温もりを込めて、ひとつひとつ手作りで
ミシンの音は、私にとっての心地よい子守唄
お店の片隅で、私は今日もミシンを踏んでいます。色とりどりの生地に囲まれていると、「明日、どれにしようかな」って、わくわくするんです。小さい頃からずっと聞いていたミシンの音が、私は大好き。エミーキャップ製作のためにミシンを踏むこの場所は、私にとって特別な空間です。

家族の絆が、支えとなる力に
母の背中を見て育ちました
忙しい時には、都城で長年お直し屋さんを営む母、マキコにもエミーキャップの製作をしてもらっています。母とは、言葉にしなくても通じ合うものがあるんですよね。色柄は私が決めるのですが、母の確かな技術にはいつも助けられています。物心ついた頃から、ミシンを踏む母と、かけはぎ職人として働く父の背中を見て育ったことが、今の私の原点になっていると感じています。



変化を恐れず、新たな挑戦へ
コロナ禍を乗り越えて
2020年、コロナ禍で海外への仕入れが難しくなり、お店のあり方を改めて考えるきっかけがありました。そんな時、以前から習っていた洋裁の技術を活かして何か作れないかと考え、ターバン作りに挑戦したんです。
偶然の出会いが導いた、大切な名前
髪を失った友人への想いが、ブランドの原点
私が普段からターバンを愛用していたこともあり、「スカーフを巻いたようなターバンを作りたい」と思い、一人で試行錯誤するもなかなかうまくいかず。そんな中、当時、私のお店の斜め上の場所で仕立て屋をされていた丹羽智子さんにご相談したところ、智子さんが以前、病気の治療で髪を失ったご友人、えみさんのために作られたターバンのことを教えていただいたんです。
そのターバンは、頭がしっかりと隠れて、形が本当に綺麗でした。運命的な出会いに、「ぜひ作らせてください!」とお願いしたのを覚えています。ブランド名「エミーキャップ」は、その大切な友人、えみさんのお名前からいただきました。

共感の輪が広がる喜び
「私も元気をもらいました」
おしゃれアイテムの一つとして作り始めたターバンは、すぐに乳がんで脱毛に悩まされていた宮川千代子さんの目に留まりました。「ずれないんですよね。なんていい商品なんだろうと思って」というお言葉をいただき、本当に嬉しかったです。花柄のターバンが、宮川さんの「着替える楽しみ」「おしゃれをする楽しみ」「外に出ていく楽しみ」になったと伺い、胸が熱くなりました。
より心地よく、笑顔あふれる毎日のために。
みなさまの声が、進化の力に
その後、抗がん剤治療の影響で脱毛に加え、頭皮の違和感を抱いていたという宮川さんから「ポリエステルだとちょっと痒くなってしまう。肌に優しい綿素材のターバンが欲しい」というリクエストをいただき、試行錯誤を重ねて、肌にあたる部分(裏地)は全て綿素材にした今のエミーキャップの形になりました。また、改良を続けていくうちにお肌に優しいダブルガーゼのエミーキャップも誕生しました。
宮川さんにはたくさん病気の事も教えていただきましたし、医療用として作ろう!!と思わせてくれた大切な出会いでした。


病気の方もそうでない方も、おしゃれを楽しめるターバン帽子。それこそが、私たちのコンセプトです。今では、ダンサーの方やエステティシャンの方など、様々な女性にエミーキャップを愛用していただいています。




いいね!がくれる、明日への活力
ささやかなおしゃれが、心を軽くする
宮崎市のカフェsweets dama【スイーツダーマ】では、パティシエのゆりさんがコック帽の代わりにエミーキャップを素敵に着こなしてくださっています。
「病気だけじゃなくて、仕事も関係なく、年代も関係なく、みんなが楽しい気分で日々を過ごせる。これ、いいじゃん!」そんな言葉もいただくことができました。

未来へ繋ぐ、想いのバトン
広がる笑顔を願って
より多くの方にエミーキャップを知っていただきたい。そんな想いから、宮崎県産業振興機構のサポートを受けながら、販路拡大にも取り組んでいます。先日、その報告会も無事に終えることができました。
私たちの目標は、エミーキャップでオシャレすることを通して、少しでも明るく自分らしく生きていける方を増やすことです。これからも、皆さまに寄り添えるような商品開発と販売に取り組んでいきたいと思っています。



おしゃれは、生きる力になる
その人らしさを大切に
医療とか医療じゃないとか、病気だからとか病気じゃないとか、そういう垣根を越えて、ただただ「おしゃれで楽しいからつける」。そんな風に思っていただける方が、もっともっと増えたら嬉しいなと思っています。
髪の毛を失った人も、そうでない人も、おしゃれに、そして笑顔になれるエミーキャップ。
エミーキャップが、皆さまの人生に少しでも彩りを添えられますように。